健康食品ブーム
近年、健康志向な人が増えており、それぞれの食材が持つ栄養素などにも注目が集まっています。
特に食品に対する認識は昔とは少しだけ変わってきており、科学技術の向上により、なぜそれが身体に良いとされているのかを科学的に検証される機会も多くなりました。
目的やテーマ別に食材がテレビやメディアで紹介されることも増え、産地にもこだわりを持つ人が増えました。
これにより、今まではあまり注目されていなかった食材にも注目が集まり、健康サプリから始まった健康食品ブームは現在に至るまで静かながらも確実に拡がっています。
今回は”体に良いとされる食品や成分”について、日本人に縁の深い食品を中心に少しだけ触れていきましょう。
魚
メバル
島国である日本では海の幸を食す機会が最も多く、日本人と魚は切っても切れない関係です。
春の時期に出回る「メバル」にはコラーゲンが多く含まれており、皮膚や骨、目の老化防止といった効果が期待できます。
消化も良く、ダイエット中の女性や胃腸の弱い人にオススメな魚です。
シラス
次に「シラス」は丸ごと食べるのでカルシウムが手軽に摂取でき、子供も食べやすい魚です。
シラスは様々な魚の仔魚の総称で、近年では漁業者や製造業者の努力により減ったものの、稀にシラスの中に他の仔魚やカニ、エビ、イカなどが混じっていることもあります。
人によってはこれが楽しみだったり、自由研究に題材にしている子供もいます。
サバ
最後に”青魚の王様”といわれる「サバ」。
記憶力の低下を抑えたり、目に良いとされているDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれており、血中のコレステロールや中性脂肪を低下させるEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。
また、血合い肉にはカルシウムはもちろん、鉄分・ビタミン・タウリンが多く含まれており、貧血、皮膚炎、胃腸疾患、老化予防が期待できます。
大豆
豆腐
“畑のお肉”といわれている「大豆」。
大豆は大豆たんぱく質を多く含み、人間の体をつくる上で重要な必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
大豆のみを加工して作られる「豆腐」には大豆たんぱく質と脂質が多く含まれており、コレステロール値や中性脂肪値を下げ、免疫緑を高めてくれます。
さらに、大豆サポニンという栄養素は、老化・動脈硬化・がんを防止してくれます。
他にもミネラル、ビタミン、イソフラボン、カルシウムも含んでおり、カロリーも低いことから、豆腐はダイエット食としても知られています。
醤油
日本の食文化には欠かせない調味料である「醤油」も大豆から作られています。
一見、塩分ばかりで栄養の無いものと思われがちですが、醤油にはアミノ酸の一種であるギャバが含まれています。
ギャバには精神安定の作用があり、血圧低下やアルツハイマーや記憶力の向上にも効果があります。
他にもビタミンB2、B6、マグネシウム、リン、鉄分、カリウム、葉酸、亜鉛、ナイアシン、グルタミン酸などが含まれています。
旨み成分で知られる「グルタミン酸」も含まれており、利尿効果が高く、肥満防止にも効果が期待できます。
味噌
醤油と同じく、日本の食文化には欠かせない「味噌」。
「みそ汁は朝の毒消し」「みそは医者いらず」などといった言い伝えが昔から多数存在するほど味噌の効果は高く、世界的にも注目されている調味料です。
味噌にも様々な種類が存在しますが、そのほとんどが大豆を使用しており、大豆に含まれる栄養素はもちろん、味噌に含まれている「脂肪酸エチル」はがん予防に期待できます。
近年の研究では、乳がんや胃がんによるリスクを抑えることも発表されています。
また、味噌汁は塩分を多く含んでいると思われていますが、そんなことはなく、100g中の塩分含有量が多くても塩分濃度は1%と他の食品と比較しても多いとは言えません。
さらに、具に入れる野菜・芋類・海藻類にはカリウムやマグネシウムが含まれており、塩分を体外に排出しやすくします。
過剰摂取はNG
どんなに身体に良いとされている食材や食品でも過剰摂取はもちろんNGです。
例えば、豆腐1丁とゆでタマゴ1個とでは含まれるたんぱく質は豆腐の方が多くなっています。
どんなに低カロリーで身体に良いとされていても、過剰に取り過ぎるとかえってそのメリットを打ち消してしまいます。
昔から食べられていた和食がいかにバランスの良い食事なのかがよく分かります。
充実した生活を送るためにも、先人を見習ってバランス良い食事を心がけましょう。